谷川俊太郎さん監修によるユリイカ1973年11月臨時増刊号。
…とは言え、これは谷川さんが当時最も興味をもっていたカリフォルニアの詩人ゲーリー・スナイダーの特集、またはカリフォルニア特集の号とも受け取れます。
詩とプリミティブ: ゲーリー・スナイダー/ 悴田ホー訳
味覚の歌/ 詩人の種類: ゲーリー・スナイダー
キットキットディジーアルバム
詩と地理(ゲーリー・スナイダーとの三週間)/ 金関寿夫
夢のカリフォルニア/ 友部正人
など…
その中でぼくが特に興味を持ったのがゲーリー・スナイダーがカリフォルニアの山奥に建てた日本家屋<キットキットディジー>の取材。そこで書かれていたゲーリーの言葉を一部抜粋します。
呼吸とは人間の肉体に入りこんできた外部世界のことだ。
脈拍とリズム感の源泉である。
呼吸とは霊のことである。
それを「インスピレイション(霊を吸入すること)」という。
「イクスピレイション(呼気、霊を吐き出すこと)」それを「発声」というわけだが、
それによって、いきとしいけるものが互いに関係をもちあう表現が形成される。
奇跡的に予測して言い当てたことを「スピってる」って言いますが、語源を知るとスピリチュアル(霊)はぼくたちの日常にあることを確認しました。
これはものづくりをしている人やシェフ、アーティスト、またそれらを提供して生きている人は共感できると思うのですが、インスピレーション(ひらめき)を経て創作したものを発表すること(人に伝える)はとてもプリミティブ(原始的)であり自然的とも言えます。
頭を絞ってたまにひらめいて(インスピって)、物を作ってそれを販売して(イクスピって)…そして美味しいお酒を呑みましょう!
*スレ、ヤケがありますが十分読めます。
PAGE: 160p
PRINTED IN JAPAN